養生訓/貝原益軒 (致知出版社)

<総論 上>

○ 正徳三年(1713年)に刊行された

○ 平均年齢がおよそ50歳前後の時代に、85歳まで生きた。

  幼少期は病気がちであったが、刊行した84歳時点で、健康そのものかつ歯も全て揃っていたと。

○ 元気(万物の根源となる気の元)=原気

○ 気には2種類ある。先天の気・後天の気。

○ 養生の術ではまず心気を養おう!

  そのために、身体に危害を及ぼすもの(=内欲+外邪)を取り除く!

  内欲:食欲、性欲、睡眠欲、話欲、七情の欲(喜・・恐・驚)

外邪:六気(風・熱・湿・火・燥・寒)

○ 陰陽五行説に基づく「運気論」

人体は「五運」と「六気」の影響を受け、その過不足によって内臓・経絡に異変が起こり病気に。

○ 五臓六腑

五臓:肝臓/心臓/脾臓/肺臓/腎臓

六腑:肝/大腸/小腸/胃/膀胱/三焦

※三焦=3つに。上焦は横隔膜より上。中焦は上腹部。下焦は臍から下。

○ 老荘思想『人の命は我にあり、天にあらず』

人の命はそもそも天からの授かり物だが、養生するかどうかで長命/短命か変わる。本人次第。

○ 外物(飲食・衣服・住居)の助けによって元気が養われ、命脈を保っている。

しかし必要以上に「外の養い」に頼りすぎると、「内の元気」が負けて病気になる…

○ 耳目口体の欲を抑えよ

○ 投薬/鍼灸は、やむを得ない場合の下策。

投薬:どんな種類であっても、気を偏らせる性質がある!

鍼灸:余分な気を抜いて気の循環をよくすることはできるが、不足する気を補うことはできない。

○ 人生の三楽 

① 身体に良いことを行い、道理に外れたことをせず、善行をして心の中で楽しむ

② 病気知らずで、快適な毎日を楽しむ

③ 長生きして、長く楽しむ

○ 心を安静にし、体を動かすことを良しとする!

動いているものの寿命は永久だが、動かないものは帰って短命におわる。

○ 陰:静/軽/柔/冷/暗

○ 陽:動/重/剛/熱/明

○ 東洋医学の基本は「血と気」 Ex)血気盛ん etc. 密接な関係!

○ 究極の養生法=欲を寡く(すくなく)する=『十二少』

欲望のままに生きるのは、自殺行為。

<総論 下>

○ 真気を丹田に集中!

『難経』(鍼灸の古典):臍下腎間の動気は、人の生命なり。

○ 養生の四要

怒りを少なくする/考え込む時間を少なくする/言葉数を少なくする/嗜欲を少なくする

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